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2019.04.09

4月7日 滋賀県守山市”蜊江神社”での総舞ご報告

1月~4月に掛け勘太夫社中は滋賀県南部を回檀しています。

この度の総舞が奉納された守山市では、古来より伊勢大神楽への信仰が厚く、古来より各町ごとに“獅子の日”が定められております。

山本勘太夫社中は1月23日の古高町を皮切りに約3か月を掛け守山市の全域を回ります。※春、一部地域は森本忠太夫社中が回檀

 

 

守山市笠原町“蜊江神社”

笠原町では古くから隣接する野洲川の氾濫による水害を被っており、長い歴史の中でたびたび川の氾濫から神社を守ってきたのがタニシであった事から当地の人々はタニシを御蜊様(おつぶさま)と呼び信仰するようになったと言われています。神仏習合時代の地蔵院を残す大変珍しい神社で、境内には文化財指定の多数の建造物が並びます。

 

 

古来より3月10日は守山市笠原町の“獅子の日”であり7年に一度日曜日と重なった際は氏神様に総舞を奉納するのが習わしとなっています。

※本年は同日が悪天候につき奉納日が4月7日へ延期となっておりました。

 

 

奉納に先だって当地の自治会長様よりご挨拶があり、笠原町における総舞奉納の意義についてご説明を頂きました。

 

 


△鈴の舞(舞手:山本勘太夫・松下雄陽)

禊祓いの意をもつ勘太夫流の鈴の舞です。

 

 


△四方の舞(舞手:山本勘太夫・松下雄陽)

 

 


△扇の舞(舞手:松下雄陽/猿田彦役)

20代前半の若手大神楽師による扇の舞です。唯一7年前の奉納を知らぬ若い世代のみで奉納された演目です。

 

 


△綾採の曲(放下師:指吸長春/道化師:石崎雄一朗)

 

 

 


△水の曲“長水・皿の曲”(放下師:指吸長春/道化師:石崎雄一朗)

 

 


△献燈の曲(放下師:松下雄陽/道化師:石崎雄一朗)

 

 


△傘の曲(放下師:山本勘太夫/道化師:石崎雄一朗)

 

 


△神来舞″正調  山本勘太夫流”(舞手:指吸長春・松下雄陽)

一戸一戸の竈祓いにおいて必ず奉納されるため、伊勢大神楽を待つ地方の人々にとって最も馴染み深く、伊勢大神楽講社の歴史上最も尊ばれる舞である神来舞です。貴重な奉納機会に合わせ正調 勘太夫流での奉納となりました。

 

 


△劔三番叟(放下師:山本勘太夫/道化師:石崎雄一朗)

 

 


△魁曲(上乗り:指吸長春/台師:石崎雄一朗)

 

 


一度は悪天候により日延べとなりましたが、無事に平成最後となる総舞を蜊江神社に奉納させていただく事ができました。

5月より令和の時代を迎えます。笠原町の皆様方、この度の奉納にお立合い頂きました皆様方にとって益々良き時代となります事を社中一同ご祈念いたしております。