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2018.04.11

4月8日 隅田八幡神社での総舞ご報告

4月8日、本年も和歌山県橋本市『隅田八幡神社』にて総舞を奉納致しました。


隅田八幡総舞は先代勘太夫の代より春の講社祭に合わせ奉納が始まりました。奉納年数は20年以下と比較的奉納の歴史は浅いものの、当代勘太夫襲名時には“勘太夫社中年中行事”にも指定されるなど、夏の波太神社総舞・秋の金岡神社総舞・冬の建部大社総舞と並び、当社中の春を代表する総舞奉納として定着しています。


△総舞の開始を告げる“寄せ太鼓”


△劔の舞


△四方の舞


△扇の舞

△綾採の曲(放下師:指吸長春/道化師:石崎雄一朗)

 

 


△水の曲“半水”(放下師:松下雄陽/道化師役:石崎雄一朗)


道化師役と放下師の掛け合いに、子供達も大いに盛り上がります。小さな頃から春には大神楽を見て育った子供達には道化師役は馴染みの“オヤジサン”です。


△水の曲“皿の曲”(放下師:指吸長春/道化師役:石崎雄一朗)


△水の曲“鯛釣り”(放下師:指吸長春)


△手毬の曲(放下師:山本勘太夫/道化師役:石崎雄一朗)


魁曲・劔三番叟と並び、伊勢大神楽放下八曲の花形である献燈の曲です。大神楽師の間では、次第に茶碗を継ぎ足していく様から通称“茶碗継ぎ”と呼ばれます。


△献燈の曲(放下師:松下雄陽/道化師役:石崎雄一朗)

放下師の松下雄陽は社中最年少の24歳です。入門二年間にして魁曲・献燈の曲を任されるまでに成長致しました。明治以降、社家である山本勘太夫家以外で献燈の曲を修めた大神楽師は平成二十一年の指吸長春のみとなっており、近代史上2人目による記録的奉納となりました。


△神来舞“正調 山本勘太夫流”

近年、旧伊藤森蔵流・森本流・山本源太夫流など、様々な流派の神来舞を研究・奉納している勘太夫社中において、久しぶりの正調勘太夫流での奉納です。


△劔三番叟(放下師:山本勘太夫/道化師役:石崎雄一朗)


△跳び乗り“山越え”


△達磨大師


△魁曲(上乗:山本勘太夫/台師:松下雄陽)

講社祭に華を添える花魁道中です。


総舞終了後は、頭噛みの御祓いを行い速やかに講社祭の最後を飾る餅まきへと移行します。

奉納に参加した社中の面々も、参集者らと一緒になり餅を追いかけます。


勘太夫社中にとって春の年中行事である隅田八幡神社総舞、本年も滞りなく納めさせて頂きました。

お出逢い致しました橋本の皆様方、長きに渡り招聘頂いております隅田八幡神社様、奉納にご協力下さりました関係者の皆様方、本年もお世話になりました。また来年、一層の精進を重ね隅田八幡神社へ帰って参ります。