伊勢大神楽とは

What is the Ise-daikagura ?

四〇〇年以上も昔、お伊勢参りが叶わぬ遠隔地に住む人々のため、古くは伊勢神宮、現在では三重県桑名市の伊勢大神楽講社の神札を持ち日本各地を旅をする獅子舞の家元、もしくはその団体によって演じられる芸能の総称を指す。【大神楽】は古くは【代神楽】と表記され、伊勢神宮を代理参拝するという意味を持っている。

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一年を旅に生きる

One year of Kandayu Yamamoto

伊勢大神楽の大神楽師は、一年の大半を旅の空で過ごす。現存する五つの家元は、元旦からそれぞれの檀那場へ赴き一年を掛けて西日本を中心に諸国を巡る。十二月になると、三重県桑名市増田神社にて行われる祭礼行事に合わせて旅から戻り、再び大晦日には檀那場へと赴く。

一|御魂入れ

御魂入れ Mitamaire 十二月二十五日、三重県桑名市、増田神社に山本源太夫・森本忠太夫・山本勘太夫の三名の家元が集まる。新年に向けて新たに漆塗りが施された獅子頭を持ち寄り、獅 ...

二|舞始め

舞始め Mai-hajime 勘太夫社中は滋賀県大津市 建部大社にて一年の舞始めを行う。新年最初に奉納される神楽であり、「新年も皆が一年無事で過ごせますように」と、一年の回檀(部落 ...

三|江州の回檀

江州の回檀 Gōshū, Shiga 一月から四月に掛けて、勘太夫社中は滋賀県を回檀する。大津・栗東・草津・野洲・守山、そして勘太夫家先祖代々の回檀先である長浜を檀那場としている。 ...

四|建部大社での総舞

建部大社での総舞 Takebe Shrine 二月三日節分、勘太夫社中は元旦に舞始めを行った建部大社に戻り、総舞を奉納する。現在勘太夫社中が滋賀県にて行う総舞において、最も規模の大 ...

五|伊勢神宮での参拝・奉納

伊勢神宮での参拝・奉納 Jingū 四月十四日(土日の場合は変更)、伊勢大神楽講社に所属する全ての社中が伊勢に揃う。内宮で御垣内参りをした後、内宮参集殿の能舞台にて総舞を奉納する。 ...

六|隅田八幡神社での総舞

隅田八幡神社での総舞 Suda Hachiman Shrine 四月中旬(十五日前後の日曜日)、和歌山県橋本市 隅田八幡神社における春祭・講社祭の一環として総舞の奉納を行う。和歌山 ...

七|春の合宿

春の合宿 Spring 大神楽師は本来、日々の回檀の合間、旅先にて舞・放下芸の稽古を行う。しかし、勘太夫社中では本来の稽古に加え、社中の活動が休止する梅雨時に、「春合宿」と呼ばれる ...

八|泉州地域の回檀

泉州地域の回檀 Senshū, Osaka 勘太夫社中は、七月、大阪府の泉州地域を回檀する。古くは旧近藤久太夫、明治以降では旧伊藤森蔵社中が檀那場としており、森蔵社中廃業後三十年以 ...

九|波太神社での総舞

波太神社での総舞 Hata Shrine 七月最終週、勘太夫社中は大阪府阪南市『波太神社』にて総舞を奉納する。元々は各集落ごとに小規模の総舞奉納を行っていたが2014年より、泉州地 ...

十|備前方面の回檀

備前方面の回檀 Bizen, Okayama 八月、お盆より勘太夫社中は岡山県の旧備前国周辺を回檀する。伊勢大神楽は本来、回檀・そして回檀終了後に集落の中心、神社や広場などで奉納さ ...

十一|堺方面の回檀

堺方面の回檀 Sakai,Osaka 九月末から十月に掛けては、大阪府堺市や河内長野市を回檀する。秋の堺市は、だんじり祭りやふとん太鼓で活気があり「事前に伊勢大神楽の祈祷を受ける事 ...

十二|秋、大阪での総舞

秋、大阪での総舞 Autumn, Osaka 十月は各所で総舞が行われる。十月第一土曜日には堺市金岡の金岡神社、十日には堺市の長曾根神社、十三日頃(祭りに合わせて前後)に河内長野市 ...

十三|備中方面の回檀

備中方面の回檀 Bichū, Okayama 十一月、勘太夫社中は岡山県の旧備中国周辺を回檀する。備中では、家々のお祓いとは別に山上などに祭られる荒神社のお祓い・集落の代表者が集ま ...

十四|神 講

神 講 Jinkō 十二月二十三日、一年の回檀を終えた各社中の家元が増田神社へ集まり、例大祭を行う。嘗ては伊勢神宮内宮御師の荒木田孫福館太夫が神宮の神札を持ち増田神社へ訪れた事に由 ...

十五|増田神社での総舞

増田神社での総舞 Masuda Shrine 家元による神講を終えた翌二十四日、伊勢大神楽講社全社中参加による総舞が増田神社にて奉納される。昔から増田神社での総舞は、各社中の若手大 ...