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2021.07.27

7月24日 波太神社での総舞ご報告

 

2021年7月24日、大阪府阪南市 波太神社にて総舞を奉納致しました。

本年の催事はコロナウィルス流行の収束が進まぬ中での実施となった事もあり、入場時の検温・消毒や椅子席の間隔確保など現在可能な感染予防策が徹底された上で実施されました。

 

波太神社総舞は祭事催行8年目を迎え地元阪南市商工会出店の地元特産品の物販コーナーや山本勘太夫社中の総舞みやげ販売所も設置されお祭りの雰囲気に華を添えます。

 

 

総舞開始に先だって本殿にて総舞奉納奉告祭が執り行われ、御祭神に8度目の奉納奉告を行います。

 

 

△四方の舞(舞手:山本勘太夫・石崎雄一朗   猿田彦役:大神楽師見習い)

 

 

△綾採りの曲(放下師:指吸長春 道化師:石崎雄一朗)

波太総舞始まりの放下芸を担うのは、地元阪南市出身の指吸長春です。

 

 

△水の曲“皿の曲”(放下師:指吸長春 道化師:石崎雄一朗)

 

 

△水の曲“突き上げ”(放下師:山本勘太夫  道化師:石崎雄一朗)

「天高く突き上げたこの割れ物が台に乗らんと落ちて割れたら-」の萬歳で御馴染みの突き上げです。今年の掛け合いでは、「落として割れた時の話(心配)より、無事に乗った時の話をしよう」と感染症の収束が見えぬ現状を踏まえ、萬歳の原点回帰と言える目出度い話を強調した掛け合いを披露しました。

 

 

△吉野舞(舞手:指吸長春・山本明一)

社中最古参にして最年長の山本明一による吉野舞です。来年で神楽師生活50周年を迎えます。

 

 

△献燈の曲(放下師:山本源太夫社中所属 寺尾寛 道化師:石崎雄一朗)

近年は若手神楽師が連続で担ってきた演目ですが、調整中につき急遽の代役が宗家 山本源太夫社中より参加致しました。2006年に放送されたNHKBSプレミアム『芸は旅の空で~伊勢大神楽 に生きる人々~』の主役であり、当時25歳の実力派若手神楽師として注目された寺尾寛です。15年を経た現在は伊勢大神楽講社 役員となっています。

 

△令和元年の奉納の模様(放下師:松下雄陽)

 

 

△神来舞“南勢 伊藤森蔵流”(舞手:指吸長春・石崎雄一朗)

かつて泉州一円を回檀した旧家元 伊藤森蔵より伝承した南勢  伊藤森蔵流  神来舞です。猛々しい舞手で構成された男舞が特徴です。

 

 

△剣三番叟(放下師:山本勘太夫 道化師:石崎雄一朗)

 

 

△魁曲

先発(上乗:指吸長春/台師:石崎雄一朗) 後発(上乗:山本勘太夫/台師:山本源太夫社中所属 寺尾寛)

勘太夫社中の魁曲の特徴は他では目にする事が叶わぬ大技の数々にあります。6張に及ぶ和傘を用いた一本立ちや一文舞など、時代を経て継承され続けてきた多彩な技に境内が大きく沸きました。また山本源太夫社中所属 寺尾寛が若手大神楽師の代役として急遽台師役を務め、社中の枠を越えた組み合わせが実現しました。

 

 

終了後の恒例である頭噛みは感染病対策の為自粛中となっており(※山本勘太夫社中のみ)記念撮影のみ実施されました。

また、近年では新興住宅地や遠方にお住まいの方など、回檀が実施されていない地域の方に神札を授与する楽祓も定着し、若い世代の親子連れなど多くの方に神札を授与致しました。

 

まだまだ感染病の収束を見せぬ状況下ではありますが、大きな混乱なく無事に奉納させて頂く事ができました。

感染病対策にご協力頂いたご参集の皆様方、誠にありがとう御座いました。ご不便をお掛けしましたが、安心してご覧頂ける環境作りを実践できたと神社関係者ともども自負しております。

皆様方と来年7月末、波太神社総舞にてお出逢いできるのを楽しみにしております。